MA Audiovisual Translation: 永田 衣緒菜さん

  • 永田 衣緒菜さん
  • 永田 衣緒菜さん
  • 留学分類:大学院留学
  • 専攻名:MA Audiovisual Translation
  • 留学期間:2010年9月~2011年9月
    • イングランド北部に位置する歴史ある伝統校リーズ大学 University of Leedsは、質の高い教育・研究で国際的に高い評価を受けています。同大学で映像翻訳を学ばれた永田さんに、留学準備の様子から実際の留学生活の様子まで詳しくお聞きしました。

    留学にいたるまでのご経歴を簡単に教えてください

    • 2006年~2010年:国際基督教大学 教養学部
    • 2008年~2009年London Metropolitan University (Junior Year Abroad)

    留学を決めたきっかけを教えてください

    元々は字幕翻訳に興味があり、大学一年生の時にリサーチをしていた時に、たまたまリーズ大学の翻訳コースを見つけました。翻訳は日本でも勉強することはできますが、自分の英語力に自信がなかったのと、実際に英語の環境に身を置いて英語という言語が使われているバックグラウンドを知ることは翻訳する際にとても重要なことだと思い、留学することに決めました。

    留学先を決めるにあたって、どのようにして情報を集めましたか?

    学在学中にロンドンに一年間留学していたので、その間に興味のある大学に連絡をとって実際に見学に行き、施設を見せていただいたり教授にお話を伺いました。また、大学の先輩に大学院留学をされた方も多いので、アドバイスをいただきました。

    リーズ大学で映像翻訳を学ぶ 永田 衣緒菜さん | リーズ大学

    最終的にリーズ大学に決めた理由を教えてください

    イギリスの大学院で英日の翻訳、しかも映像翻訳となると限られた数しかないので、あまり迷うことはありませんでしたが、リーズ大学は大学の雰囲気や、見学した際の教授やスタッフの対応が良かったこと、さらにコースの内容も理論と実践の両方をまとめて勉強できるというところが仕事に役立つと思い、決め手になりました。

    リーズ大学で映像翻訳を学ぶ 永田 衣緒菜さん | リーズ大学

    留学準備で大変だったことがあれば教えてください

    特に思い浮かびませんが、一番厄介だと思ったのはビザの手続きです。

    留学準備でこれはやっておけばよかったなと思うことは何ですか?

    とくにありませんでしたが、こちらに到着してすぐ必要なもの(布団など)がどこに、どれくらいの値段で売ってるかなどを調べておけばよかったと思います。到着したその日に、街のお店を手当たり次第探すのは大変でした。

    リーズ大学の映像翻訳コースの授業の様子について教えてください

    クラスメイト

    私のコースは11人という少人数のクラスで、イギリス人やその他ヨーロッパ人、カナダ人、中国人、と様々な国の人が集まっていました。少人数なので、皆で相談したり協力し合って一年間乗り越えました。日本人は私一人だったので、たまに日本語の翻訳に関して相談する相手がいないのが心細かったですが、そんな時は応用翻訳のコースにいる日本人のお友達に相談したりしていました。

    教授陣

    コースリーダーをはじめ、学部の教授たちは相談すれば親身になって答えてくれる方々が揃っていると思います。何か困ったことがあったり分からないことがあれば、自分から積極的に連絡を取って相談することが大事だと思います。

    授業内容

    とにかく盛りだくさんでした。一般的な翻訳学に限らず、メディア翻訳の理論と知識を身につけながら、字幕ソフトウェアを使って視聴覚障害を持つ方向けの字幕を英語で作ったり、英日翻訳の字幕を作ったり。さらに、英日のドキュメント翻訳の授業では、様々な種類の文書の翻訳を経験し、自分の得意不得意を知ることができました。

    大学施設

    大学のスタッフは丁寧に対応してくださる方が多かったです。特に私の在学中に日本で東北地方太平洋沖地震があったので、その際は日本人に対する特別なケアやサポートをしてくださり、支えられた人も多かったと思います。図書館も内容が充実していて、日本語の本や雑誌も他のイギリスの大学よりは揃っていると思います。コンピュータークラスターも大学中に点在しているので、コンピューターに困ることはないはずです。大学が提供するフラットに住んでいましたが、特に大きな問題はありませんでした。それから、近年改装されたばかりのスポーツジムはきれいで使いやすく、頻繁に通っていました。

    リーズ大学で映像翻訳を学ぶ 永田 衣緒菜さん | リーズ大学

    リーズの街はいかがでしたか?

    全てがコンパクトにまとまっていて、行動しやすく、お店もたくさんあるので買い物に困ることはありません。学生が住みやすい街、という印象です。ライブハウスやクラブがたくさんあるので、音楽好きの方は楽しめると思います。私は忙しくない時期は毎週のようにコンサートホールや劇場に通って気分転換をしていました。

    リーズ大学で映像翻訳を学ぶ 永田 衣緒菜さん | リーズ大学

    研究、セルフ・プロジェクトのテーマについて詳しく教えてください

    最後のプロジェクトは字幕翻訳プロジェクトを選びました。私はBBCで放送された法廷ドラマを選んで、それに字幕をつけ(約50分)、自分の翻訳に関してCommentaryと呼ばれるレポートを書いて提出しました。6月から8月までとたっぷり時間があるのですが、結局リサーチや実際の字幕作成と見直しに時間がかかり、納得いくものにするために提出日ぎりぎりまで時間を使って仕上げました。

    留学してからご自身の英語力に悩まれることはありましたか?どのように克服されたか教えてください

    大学時代にアカデミックライティングを学んだので大丈夫だとは思っていましたが、やはり大学院で求められるレベルは高く、自分の英語での文章力や表現力はまだまだだと思い知らされました。さらに、Audiovisual Translationではアカデミックな英語に限らず、口語的な英語のリスニングや表現力も要求されます。私の最も苦手とするところだったので、最初のうちは苦労しました。またスピーキングのレベルの低さにはいつも落ち込んでいました。クラスメイトとの会話や、授業で繰り返しやらされたプレゼンで、少しずつ鍛えられましたが…。

    リーズ大学での留学生活を通して得たスキルや体験などで、日本で学んでいては手に入らないと思えるものは何ですか?

    前述しましたが、翻訳は日本でも学ぶことができます。それでもイギリスで、そしてリーズ大学で学んでよかったと思えるのは、やはり英語の環境に身を置きながら学べたことということです。英語圏の人、特にイギリスの人々がある事を文章にしたり口語で表現する際にどんな気持ちで/考えで述べているのか、実際に暮らす事でそれを肌身で感じられました。私の理解や知識はまだまだですが、それでもイギリス英語が話される文化背景に加え、英語と日本語両言語間の表現の相違と可能性を少しでも知る事ができたのはとても良い経験でした。また日本語学科があるリーズ大学は、日本語に触れる機会も多く、そのような環境で英日翻訳や英日の字幕翻訳を学べた事も良かったと思います。

    実際に留学してみて、リーズ大学のコースでよかったと思う点があれば教えてください

    コースリーダーや英日翻訳の先生、字幕を翻訳を教えてくださったチューターと出会えたことです。また、これから翻訳を仕事としてやっていく上で、相談したり協力し合えるクラスメイト達や、日本にいたら会えないような国から来たお友達に出会えたことも貴重です。

    今後、留学経験を生かしてどのようなことをしようと思っていますか?

    しばらくは大学生の時から始めていたライターや出版翻訳業をしながら、翻訳を学び続けていこうと思っています。いずれは、一番興味のある舞踊・舞台関係のライター・翻訳家として活躍していくことが目標です。

    学校、仕事、時間、資金、将来のことなど、様々な制約から留学を悩まれている方が多くいらっしゃいます。永田さんならそのような方にどのようなアドバイスをされますか?

    日本にいると、年齢などに縛られて留学を躊躇してしまうかもしれませんが、イギリスに来ればそんなのはまったく関係ありません。何歳になっても自分の興味を探求し挑戦していくために、大学や大学院で勉強されている方々とたくさん出会いました。最初の一歩を踏み出すのは少し勇気が入りますが、踏み出してしまえば、思っていたよりも簡単に乗り越えられてしまうものだと私は思います。


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